『凶悪』は2013年の日本映画。
ノンフィクションベストセラー小説『凶悪 -ある死刑囚の告発-』を原作とした
社会派サスペンス・エンターテインメント映画であり、白石和彌監督の
初の長編作品でもある。(wikipediaより抜粋)

この映画は本当にこう、タイトルの通りです。
というかリリー・フランキーが恐ろしすぎて、この映画を見た後には何を見ても
『悪人がいるぞ!そいつに気を付けろ!w』と言いたくなるほどです。

現実にあった事件をベースにしているものの中でも、本当にいい意味で胸糞ですね、
この映画。
背後に漂う緊張感も何とも嫌な感じですし、それでいて映像もどことなく美しいと言うか、
寒々しい感じで。

とにかくキャスティングが素晴らしい。
先述のリリー・フランキー氏の恐ろしさも然ることながら、ヤクザ役のピエール瀧氏の
ハマりっぷりも目を見張るものがあります。というか、普通に怖いw

途中、死体を解体して焼却炉で燃やすシーンなんかは、本当に胸が悪くなります。
グロいシーン自体は多くないんですけどね、この映画。
精神的なグロと言うか、精神的にくる内容ですね。

後は……あれです。ヤクザ、通称純ちゃん。
純ちゃんの愛人(元?)役の女優さんが、個人的にツボ。
別にこう凄い美人とかではないんですが、ヤクザの愛人っぽいイイ女です。

逆に個人的な意見ですが、主人公の奥さんが個人的にはイライラしました。
彼女の言わんとしている事も分からなくはないですし、そこにある現実的な問題って
言うのも物語のエッセンスにはなってるんでしょうが、邪魔。
テンポが悪くなってしまって、鬱陶しく感じます。

と言うか、社会的正義や義憤とは無縁の人物で、意識が自分の世界にのみ向けられて
いると言う、典型的な一般人であり、他所で起きている殺人事件よりも自分の家の
親の介護問題の方が大事です。

こう言う所も評価対象でもあるんでしょうが、やはりイラつきます。
って言うか、考え方とかよりも嫁の口調がムカつきました。
単に役者さんの演技が自分の好みに合わなかったのかもしれませんが。

とりあえず、リリー・フランキー恐ろしい。

内容としては面白いですし、見ながら色々と複雑な心境になるのもこの映画の魅力だと
思います。

ただ見てて気分が悪くなる事も多く、決して見た後にスッキリとはしないので、
一度見たらもう良いかなぁ…と言うのも本音。

オススメは出来ない映画ですが、興味を持った人はどうぞと言う感じで。

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